【原爆】長崎平和宣言の骨子発表、集団的自衛権に言及、「不安や懸念、耳を傾けて」…広島の宣言は直接触れず、対応分かれる[08/02]

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　長崎市の田上富久市長と広島市の松井一実市長は１日、それぞれ原爆の日の式典で読み上げる平和宣言骨子を発表した。
安倍晋三政権が７月に閣議決定した集団的自衛権の行使容認について、田上市長が平和宣言で言及する考えを明らかにしたが、
松井市長は直接的には触れないとしており、両市で対応が分かれた。【小畑英介、加藤小夜】

　◇広島の宣言直接触れず

　長崎原爆の日（９日）の平和祈念式典で読み上げる平和宣言の骨子では、集団的自衛権の行使容認の閣議決定など、安全保障
をめぐる議論をきっかけに国民に広がった平和への不安や懸念に耳を傾けるよう政府に求めるとしている。

　田上市長は集団的自衛権に言及する理由について記者会見で「現在の状況を明確にするために入れた方がいいと考えた」と
述べた。

　宣言の文案に参考意見を述べる起草委員会（１５人）では、集団的自衛権の行使容認に関し「戦争ができる国に変わることへの
警鐘を鳴らすべきだ」などと言及を求める意見が出ていた。

　田上市長は「被爆地の声として、できるだけ多くの市民に共感してもらえるようにした」と話した。ただ、政府への反対や批判という
形ではなく、戦争や核兵器のない世界を求める被爆地のスタンスを示しながら、不安や懸念の存在を伝えるという。

　一方、６日に広島市で開かれる平和記念式典で読み上げる平和宣言骨子は、集団的自衛権の行使容認の閣議決定に触れず
「日本国憲法の崇高な平和主義のもとで６９年間戦争をしなかった事実を重く受け止める必要がある」と述べるにとどめることに
なった。

　松井市長は集団的自衛権など具体的事象に言及しなかったことについて、「（宣言で）崇高な平和主義に触れることで十分言及
できている」との認識を示した。

ソース（毎日新聞）　http://mainichi.jp/shimen/news/20140802ddm012040029000c.html?inb=ra